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仕事をしていると、
「どうすれば売上が伸びるか」
「どうすればもっと成果が出るか」
「どうすれば効率よく進められるか」
こういうことを考える場面って多いですよね。
もちろん、経営をしている以上、成果は大事です。
僕も経営者なので、数字を追わなくていいなんてまったく思っていません。
ただですね。
長くビジネスを続けていくほど、
数字とは少し違うところにある、
「この人と、また一緒に働きたいと思うかどうか」
という感覚が、
実はものすごく重要なんじゃないかと思うようになりました。
今日はそんな話をしたいと思います。
極端な話、
「今月の数字だけ作れればいい」
「このプロジェクトさえ終わればいい」
という考え方なら、多少強引な仕事の進め方でも成立するかもしれません。
「明日までにお願いします」
「これも追加でやってください」
「こっちは必要なんだから、なんとかしてください」
立場が上だったり、発注する側だったりすれば、
相手が受け入れてくれることもあります。
そして実際、
それで目の前の仕事が終わることもある。
だから厄介なんですよね。
短期的には、それでも結果が出てしまうんです。
でも、そのやり方を半年、1年、3年と続けたときにどうなるか。
ここは少し別の話だと思っています。
仕事なので、
多少の無理が発生することはあります。
急な依頼もありますし、
予定外のトラブルだってあります。
僕自身、
「申し訳ないけど、今回はなんとか助けてほしい」
とお願いすることはあります。
問題は、
無理をお願いすることそのものじゃないんですよね。
そのとき、
相手の気持ちや状況を想像できているか。
ここがすごく大事だと思うんです。
人って、
「忙しい中で助けてもらったことを当たり前にされた」
とか、
「こちらの事情は一切聞かずに要求だけされた」
みたいなことを、意外と覚えています。
逆に、
「大変な状況を理解した上でお願いしてくれた」
「終わったあとにちゃんと感謝してくれた」
「こちらが困っているときには助けてくれた」
こういうことも覚えているんですよね。
仕事は契約で動いています。
でも、
人間関係まで契約書だけで動いているわけじゃない。
ここは、ビジネスをしていくうえで
忘れたくないところです。
会社を経営していると、
当然こちらにも事情があります。
お客様の期待に応えたい。
売上を作りたい。
納期を守りたい。
会社を成長させたい。
だから、
「なんとかしてほしい」
と思う場面はありますよね。
その気持ちは僕もすごくわかります。
でもですね。
自分たちがやりたいことと、
相手が何でも受け入れなければいけないことは、
まったく別なんです。
当たり前ですが、
相手にも
仕事があります。
予定があります。
生活があります。
体調だってあります。
それを無視して、
「こっちが必要なんだからやってください」
だけになってしまうと、
少しずつ関係性が削られていく。
例えるなら、
銀行口座から毎回少しずつお金を引き出しているのに、
一度も入金していないようなものです。
最初は残高があるので問題ありません。
でも、いつかなくなります。
人間関係も似ていると思うんですよね。
お願いする。
助けてもらう。
無理を聞いてもらう。
それ自体が悪いわけじゃありません。
でも、
感謝する。
相手を気遣う。
こちらも助ける。
ちゃんと敬意を示す。
そうやって関係性にも少しずつ「入金」していく。
僕は、長く一緒に働くうえでは、
この積み重ねがめちゃくちゃ大事だと思っています。
チーム作りというと、
「優秀な人を採用しよう」
という話になりがちです。
もちろん、能力は大事です。
ただ、僕はそれだけでは
最強のチームにはならないと思っています。
ものすごく仕事ができる人が10人集まっていても、
お互いに信用していない。
助け合わない。
自分の都合だけを押しつける。
失敗したら誰かのせいにする。
そんな状態だったら、かなり働きづらいですよね。
逆に、
お互いの事情を理解する。
困ったときには助ける。
言いづらいこともちゃんと伝える。
誰かの頑張りを当たり前にしない。
そんな人たちが集まった組織は強いです。
なぜなら、
通常運転のときではなく、
苦しいときに力を発揮できるからです。
ビジネスって、ずっと順調なわけじゃありません。
トラブルもあります。
売上が落ちることもあります。
納期が厳しくなることもあります。
思ったような結果が出ないことだってあります。
そういうとき、
「契約に書いてあるので、ここまでしかやりません」
で終わるチームと、
「大変そうだから、今回はここまで手伝いますよ」
と言ってくれるチームでは、粘り強さが全然違います。
もちろん、善意に甘え続けるのは違います。
ただ、
自然と助け合いたくなる関係を作れているか。
これは会社の強さに直結すると思うんです。
会社の資産というと、
現金だったり、
設備だったり、
顧客リストだったり、
ブランドだったり、
目に見えるものを考えますよね。
でも僕は、
「この人のためなら、ちょっと頑張ろう」
と思ってくれる人が周りにいることも、
大きな資産だと思っています。
社員でもそうです。
取引先でもそうです。
外部のパートナーでも同じです。
困ったときに相談できる人がいる。
「一緒にやりましょう」と言ってくれる人がいる。
新しい仕事が生まれたときに、
「あの人に声をかけよう」
と思い出してもらえる。
こういうものって、広告費を払えばすぐ手に入るものじゃないんですよね。
日々の仕事の仕方からしか作れません。
だからこそ、
人との接し方そのものが、長期的な経営戦略になる。
僕はそう思っています。
ここまで言うと、
「じゃあ、何でも相手に合わせればいいのか」
という話にも見えるかもしれません。
もちろん、そうではありません。
会社なので、成果は求めます。
期限もあります。
言うべきことを言わなければいけない場面もあります。
時には厳しい判断も必要です。
僕が大事だと思っているのは、
成果を追うことと、
人を大切にすることを対立させないことです。
「成果を出すためには、人に無理をさせるしかない」
ではなく、
「どうすれば、お互いに気持ちよく力を出しながら成果を作れるだろう」
と考える。
たぶん、こっちのほうが長く強いんですよね。
人を大切にするというと、
少しきれいごとに聞こえることもあります。
でも実際には、
ものすごく現実的な経営の話だと思っています。
人が辞めにくくなる。
良いパートナーが残ってくれる。
紹介が生まれる。
困ったときに助けてもらえる。
良い仕事がまた次の仕事につながる。
こうやって考えると、
相手を尊重することって、結果と反対側にあるものではないんです。
むしろ長期で見ると、結果を作る土台なんですよね。
とはいえ、
僕も常にできているわけではありません。
忙しくなると余裕がなくなることもあります。
「これをなんとか進めたい」という気持ちが強くなれば、
自分たちの事情ばかり考えてしまうことだってあります。
だからこそ、自戒も込めてこの話を書いています。
会社が成長すると、
関わってくれる人も増えていきます。
社員。
お客様。
協力会社。
フリーランスの方。
外部パートナー。
いろんな人の力を借りながら会社は大きくなっていきます。
そのときに、
人を単なる「労働力」として見るのか。
それとも、
一緒に何かを作っていく仲間として見るのか。
この違いは、時間が経つほど大きくなっていく気がしています。
売上を作ることは大事です。
成果を出すことも大事です。
会社として成長していく以上、そこから逃げることはできません。
でも、
目の前の数字だけではなく、
「またこの人と仕事をしたい」
と思ってもらえる仕事の仕方を積み重ねること。
これも同じくらい大切にしていきたいなと思っています。
短期的には遠回りに見えるかもしれません。
それでも、5年、10年と仕事を続けていくなら、
最後に自分たちを助けてくれるのは、そうやって積み上げてきた人との関係なのかもしれません。
僕自身もまだまだ試行錯誤の途中ですが、
成果だけではなく「誰と、どんな気持ちで働いていくか」も大切にしながら、
すえながーく、一緒に長く続く強いチームを作っていけたらいいですね。
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